ティーパーティ...国内メディアのでたらめさ
【政治経済】平成床屋談義 町の噂その319
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466:03/15(月) 05:55 Ogf2NI61 [sage]
<ティパーティ運動を、どう見るのかと言う議論>
飴のトップクラスの政治アナリストが、ティーパーティ運動の意味と歴史的な位置づけについて、次々に評論を
書いていて、なかなか面白い議論が起こっていると思う。ティ-パーティ運動について、国内メディアは殆まと
もな報道はできておらず、共同通信にいたっては共和党の手先だの人種差別主義者だのと言った、大変幼稚
でナンセンスな、無茶苦茶な報道をしている。
先週、David BrooksがNYTにティーパーティ運動を1970年代のニューレフトの右翼版とする評論を書いて、多く
の議論を呼んでいる。彼の主張に対して書かれた評論は多くあって、反対意見が多数なのだけれど、注目すべ
きことはティーパーティ運動を一過性の現象とせず、時代背景から生まれてきた草の根政治運動ととらえて、そ
の後の世代に影響のあるであろうことを論じていること。
AEIの政治アナリスト、 Michael Baroneが、ワシントン・エキザミナーに興味深いティーパーティ論を書いている。
ティーパーティは誰も予想せず、誰も指導せず、昨年急に現れてきて大きな政治的現象になり、ニュージャージー
やバージニア州知事選、マサチューセッツ州上院補選などの多大の影響を与えている。 Michael Barone も、こ
の運動は一過性ではなく、アメリカの政治シーンに長く影響を与える草の根運動になると見る。それは共和党の
性格を変えてゆくだろうと言う。
Michael Barone の言っていることは1960年代の後半に、ニクソンに対抗して生まれてきた反戦運動が民主党の
性格を変えたようにティーパーティ運動が共和党の性格を変える、という。民主党は1968年まではプロ冷戦であり
JFKがベトナム戦争を本格化し、LBJがそれを更に拡大した。70年代以降の民主党は反戦運動のために鳩派に
転換し、それはイラク戦争に至る現在まで続いている。
Michael Baroneの予想するティーパーティ運動が共和党保守勢力に与える影響は、保守を再び「小さな政府」に向
かわせる事であると言う。ここ二十年の共和党のアイデンティティは文化的保守、特に妊娠中絶反対であって宗教
的保守派と重なってきたが、それはすでに飽きられ始めていて、ティーパーティ運動が保守派の基本的なあり方を
塗り替える可能性がある、という。大変興味深い。
ttp://www.washingtonexaminer.com/politics/Tea-party-brings-energy_-change-and-tumult-to-GOP-87511912.html
Tea party brings energy, change and tumult to GOP By: Michael Barone Senior Political Analyst
March 14, 2010
467:03/15(月) 05:56 Ogf2NI61 [sage]
>>466
The Republicans for the last two decades have been a party whose litmus tests have been cultural issues,
especially abortion. The tea partiers have helped to change their focus to issues of government overreach and
spending. That may be a helpful pivot, given the emergence of a millennial generation uncomfortable with
crusading cultural conservatism.
It's not clear whether the tea partiers' influence on Republicans will last as long as the antiwar cohort's imprint on
Democrats. But their concern -- the fact that government spending is on a trajectory to increase far beyond
revenues -- seems likely to persist. In which case a spontaneous movement that no one predicted and that no
one person led could end up, again, reshaping one of our great political parties.
468:03/15(月) 06:18 Ogf2NI61 [sage]
>>466 >>467
ティーパーティ運動について、正確を期すために書いておくと、この運動は全くその前兆やさきがけになるものが
無かったわけではなくて、ブッシュ時代に生まれていた「ポーク・バスターズ運動」というネット・セントリックな草の
根の運動がある。このポーク・バスターズ運動は政府支出金の過剰な地方支援プロジェクト、いわば族議員によ
る既存の利益団体への政府支出の乱用に反対する運動。ブッシュ政権は「小さな政府」ではなかったので、それ
が保守勢力の共和党への失望につながり、一部議員の腐敗が2006年中間選挙の共和党の敗退につながった。
ポーク・バスター運動は共和党、民主党、独立系など党派を問わない草の根運動になっていた。
ティーパーティ運動は、その前身が共和党に対する批判として生まれてきたところが有るのだけれど、現在のよう
な大きな形になったのは、勿論、オバマ政権の限度を超える「大きな政府」が実現したためで、アメリカの草の根に
刺激を与えて一挙に運動が全国化した。
Michael Baroneの言うように、この運動が共和党の性格を変える永続的な影響を与えるか、と言うのは興味深い設
問で、その答えは暫く見てみないとわからない。しかしその可能性は有るように思える。Michael Baroneのいうように
反戦運動はアメリカの民主党の性格を変えたけれど、その影響は海外にも及び欧州や一部日本にまで及んでいる。
ティーパーティ運動が永続的影響をアメリカ政治に及ぼすのであれば、同じように諸国の政治にも影響が有ると思う。
469:03/15(月) 06:32 Ogf2NI61 [sage]
国内メディアの報道している「ティーパーティ」の記事と言うのは:
ttp://news.google.com/news/search?cf=all&ned=jp&hl=ja&q=%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%BC
WSJ日本語版の記事を除いて、まともなものがひとつもない。CNNの記事は無茶苦茶で、まったく使い物にならず
こういう物を読んでアメリカ政治の動向を理解したつもりになっているなら、大いに誤る。国内メディアの無能と無知
は救いがたいと思う。
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466:03/15(月) 05:55 Ogf2NI61 [sage]
<ティパーティ運動を、どう見るのかと言う議論>
飴のトップクラスの政治アナリストが、ティーパーティ運動の意味と歴史的な位置づけについて、次々に評論を
書いていて、なかなか面白い議論が起こっていると思う。ティ-パーティ運動について、国内メディアは殆まと
もな報道はできておらず、共同通信にいたっては共和党の手先だの人種差別主義者だのと言った、大変幼稚
でナンセンスな、無茶苦茶な報道をしている。
先週、David BrooksがNYTにティーパーティ運動を1970年代のニューレフトの右翼版とする評論を書いて、多く
の議論を呼んでいる。彼の主張に対して書かれた評論は多くあって、反対意見が多数なのだけれど、注目すべ
きことはティーパーティ運動を一過性の現象とせず、時代背景から生まれてきた草の根政治運動ととらえて、そ
の後の世代に影響のあるであろうことを論じていること。
AEIの政治アナリスト、 Michael Baroneが、ワシントン・エキザミナーに興味深いティーパーティ論を書いている。
ティーパーティは誰も予想せず、誰も指導せず、昨年急に現れてきて大きな政治的現象になり、ニュージャージー
やバージニア州知事選、マサチューセッツ州上院補選などの多大の影響を与えている。 Michael Barone も、こ
の運動は一過性ではなく、アメリカの政治シーンに長く影響を与える草の根運動になると見る。それは共和党の
性格を変えてゆくだろうと言う。
Michael Barone の言っていることは1960年代の後半に、ニクソンに対抗して生まれてきた反戦運動が民主党の
性格を変えたようにティーパーティ運動が共和党の性格を変える、という。民主党は1968年まではプロ冷戦であり
JFKがベトナム戦争を本格化し、LBJがそれを更に拡大した。70年代以降の民主党は反戦運動のために鳩派に
転換し、それはイラク戦争に至る現在まで続いている。
Michael Baroneの予想するティーパーティ運動が共和党保守勢力に与える影響は、保守を再び「小さな政府」に向
かわせる事であると言う。ここ二十年の共和党のアイデンティティは文化的保守、特に妊娠中絶反対であって宗教
的保守派と重なってきたが、それはすでに飽きられ始めていて、ティーパーティ運動が保守派の基本的なあり方を
塗り替える可能性がある、という。大変興味深い。
ttp://www.washingtonexaminer.com/politics/Tea-party-brings-energy_-change-and-tumult-to-GOP-87511912.html
Tea party brings energy, change and tumult to GOP By: Michael Barone Senior Political Analyst
March 14, 2010
467:03/15(月) 05:56 Ogf2NI61 [sage]
>>466
The Republicans for the last two decades have been a party whose litmus tests have been cultural issues,
especially abortion. The tea partiers have helped to change their focus to issues of government overreach and
spending. That may be a helpful pivot, given the emergence of a millennial generation uncomfortable with
crusading cultural conservatism.
It's not clear whether the tea partiers' influence on Republicans will last as long as the antiwar cohort's imprint on
Democrats. But their concern -- the fact that government spending is on a trajectory to increase far beyond
revenues -- seems likely to persist. In which case a spontaneous movement that no one predicted and that no
one person led could end up, again, reshaping one of our great political parties.
468:03/15(月) 06:18 Ogf2NI61 [sage]
>>466 >>467
ティーパーティ運動について、正確を期すために書いておくと、この運動は全くその前兆やさきがけになるものが
無かったわけではなくて、ブッシュ時代に生まれていた「ポーク・バスターズ運動」というネット・セントリックな草の
根の運動がある。このポーク・バスターズ運動は政府支出金の過剰な地方支援プロジェクト、いわば族議員によ
る既存の利益団体への政府支出の乱用に反対する運動。ブッシュ政権は「小さな政府」ではなかったので、それ
が保守勢力の共和党への失望につながり、一部議員の腐敗が2006年中間選挙の共和党の敗退につながった。
ポーク・バスター運動は共和党、民主党、独立系など党派を問わない草の根運動になっていた。
ティーパーティ運動は、その前身が共和党に対する批判として生まれてきたところが有るのだけれど、現在のよう
な大きな形になったのは、勿論、オバマ政権の限度を超える「大きな政府」が実現したためで、アメリカの草の根に
刺激を与えて一挙に運動が全国化した。
Michael Baroneの言うように、この運動が共和党の性格を変える永続的な影響を与えるか、と言うのは興味深い設
問で、その答えは暫く見てみないとわからない。しかしその可能性は有るように思える。Michael Baroneのいうように
反戦運動はアメリカの民主党の性格を変えたけれど、その影響は海外にも及び欧州や一部日本にまで及んでいる。
ティーパーティ運動が永続的影響をアメリカ政治に及ぼすのであれば、同じように諸国の政治にも影響が有ると思う。
469:03/15(月) 06:32 Ogf2NI61 [sage]
国内メディアの報道している「ティーパーティ」の記事と言うのは:
ttp://news.google.com/news/search?cf=all&ned=jp&hl=ja&q=%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%BC
WSJ日本語版の記事を除いて、まともなものがひとつもない。CNNの記事は無茶苦茶で、まったく使い物にならず
こういう物を読んでアメリカ政治の動向を理解したつもりになっているなら、大いに誤る。国内メディアの無能と無知
は救いがたいと思う。